「くれる」を敬語で言いたいとき、
「くださる」と「いただく」、どちらを使えばいいのか迷ったことはありませんか。
検索すると答えはすぐに見つかりますが、
なぜ使い分けるのかまでは、少し分かりにくいものです。
実は「くれる」の敬語は、
見る立場が変わるだけで言い方が変わります。
相手の行動として言うのか、
自分が受け取ったこととして言うのか、
この違いがポイントです。
この記事では、
「くれる」の尊敬語・丁寧語・謙譲語の違いを、
むずかしい説明を使わず、やさしく整理していきます。
かるく読み進めるだけで、
「くださる」と「いただく」の使い分けが、
自然とイメージできるようになるはずです。
「くれる」の尊敬語・敬語・謙譲語は?まず結論
まずは結論から確認しておきましょう。
「くれる」の敬語は、次のように整理できます。
・尊敬語:くださる
・謙譲語:いただく(※自分が受け取る表現)
・丁寧語:くれます
この3つを押さえておくと、
基本的な使い分けで迷うことはほとんどありません。
大切なのは、
「誰の行動を丁寧に表すか」という視点です。
.
「くれる」の丁寧語は?
丁寧語は「くれます」です
「くれる」の丁寧語は、シンプルに
「くれます」です。
むずかしく考えなくて大丈夫です。
ふだんの会話を少していねいにしたいときは、
「くれます」に変えるだけでOKです。
たとえばこんな感じです。
先生が本をくれる。
→ 先生が本をくれます。
友だちが教えてくれる。
→ 友だちが教えてくれます。
このように、
言い方を少し整えるイメージです。
丁寧語は「ていねいだけど普通の敬語」です
ここで大切なのは、
丁寧語は“ていねいな言い方”であって、相手を高める言葉ではないという点です。
つまり、「くれます」はていねいではありますが、
目上の人に対して使うと、少しカジュアルに聞こえることがあります。
たとえば、
上司が資料をくれます。
と言うと、間違いではありませんが、
少しフランクな印象になります。
よりていねいにしたい場合は、
「くださいます」を使うと自然です。
上司が資料をくださいます。
このように、
「くれます」は丁寧語、
「くださいます」は尊敬語、
という違いになります。
日常会話なら「くれます」で十分です
とはいえ、日常の会話では
「くれます」でまったく問題ありません。
家族や友人との会話なら、
ていねいすぎるとかえって不自然になることもあります。
たとえば、
母が果物をくれます。
友だちが連絡をくれます。
このくらいの丁寧さが、
ちょうどよい場面もたくさんあります。
「くれます」は、
やわらかくて使いやすい丁寧語と覚えておくと安心です。
まとめるとこうなります
「くれる」の丁寧語は「くれます」。
少していねいに言いたいときに使う言葉です。
目上の人に対して、より敬意を表したいときは
「くださいます」を使うと、さらにていねいになります。
まずは
くれる → くれます
と覚えておけば、日常では十分役立ちます。
.
「くれる」の尊敬語は「くださる」
「くれる」の尊敬語は「くださる」です。
尊敬語は、相手の行動を高めて表現する言い方です。
つまり、「相手が自分に何かをくれる」行為を丁寧に伝えるときに使います。
たとえば次のような例です。
先生が本をくださった。
上司が丁寧に教えてくださいます。
友人が資料を送ってくださいました。
このように、
「くれる」を「くださる」に言い換えることで、
相手への敬意を自然に表すことができます。
ビジネスの場面では、
「くださいました」「くださいます」の形がよく使われます。
.
「くれる」の謙譲語は?→「いただく」で表します
「くれる」をそのまま謙譲語にするわけではありません
「くれる」の謙譲語って何だろう?と考えると、
多くの人が「いただく」を思い浮かべますよね。
でも実は、
「くれる」をそのまま言い換えた謙譲語があるわけではありません。
ここが少しややこしいところです。
謙譲語は、
自分の行動をていねいに言う言葉です。
なので、
相手が「くれる」という出来事でも、
自分が受け取る形に言い換えて表現します。
自分が受け取る形に言い換えるのがポイント
たとえば、こんなイメージです。
先生が本をくれた。
→ 私が先生から本をいただいた。
このように、
「くれた」をそのまま変えるのではなく、
自分が受け取った形に言い換えるのがポイントです。
むずかしく考えなくて大丈夫です。
相手がくれた → くださる
自分がもらった → いただく
このくらいの感覚で覚えておくと、
すっと使い分けられるようになります。
.
よくある疑問「くださる」と「いただく」はどっちが正解?
どちらも正解ですが、見る立場が違います
「くださる」と「いただく」は、
どちらも正しい敬語です。
ただし、
見る立場が違うだけなんです。
同じ出来事でも、
相手の行動として言うのか、
自分の受け取りとして言うのかで使い分けます。
相手の行動に注目すると「くださる」
相手が何かをしてくれた、という動きに注目するときは、
「くださる」を使います。
たとえば、
先生がアドバイスをくださった。
上司が資料を送ってくださいます。
このように、
相手のしてくれた行動を丁寧に言いたいときに使う言葉です。
自分が受け取ったことに注目すると「いただく」
一方で、
自分が受け取ったことに注目するときは「いただく」を使います。
先生からアドバイスをいただいた。
資料をいただきました。
こちらは、
自分が受け取ったことを丁寧に言う表現です。
迷ったときは「どちらを伝えたいか」で考えます
「くださる」と「いただく」、
どちらを使えばいいのか迷ったときは、
相手の行動を丁寧に言いたいのか、
自分が受け取ったことを丁寧に言いたいのか、
ここを考えてみてください。
相手の行動を言いたい
→ くださる
自分の受け取りを言いたい
→ いただく
この考え方で整理すると、
自然に使い分けができるようになります。
.
「くれる」の敬語がややこしく感じる理由
相手の動きか、自分の動きかで変わるからです
「くださる」と「いただく」、
どっちを使えばいいのか迷うことがありますよね。
これは、
見る立場が変わるからなんです。
同じ出来事でも、
相手の行動として言うのか、
自分の行動として言うのかで言葉が変わります。
同じ出来事でも言い方が変わります
たとえばこんな場面です。
先生が資料をくれた。
このとき、
先生の行動に注目すると
→ 先生が資料をくださいました。
自分が受け取ったことに注目すると
→ 資料をいただきました。
出来事は同じなのに、
言い方だけが変わります。
これが、「くれる」の敬語が
少し分かりにくく感じる理由です。
迷ったらこの考え方でOKです
むずかしく考えなくても大丈夫です。
相手の行動を丁寧に言いたい
→ くださる
自分が受け取ったことを丁寧に言いたい
→ いただく
この2つだけ覚えておけば、
ほとんどの場面で困りません。
.
間違いやすい敬語表現まとめ
「くれる」の敬語は、似た表現が多く混同しやすい言葉です。
ここで一度整理しておきましょう。
くれました → 丁寧語
くださいました → 尊敬語
いただきました → 謙譲語
「くれました」は丁寧な言い方ではありますが、
相手を高める尊敬語ではありません。
目上の人に対しては、
「くださいました」を使うとより適切です。
また、「いただきました」は、
自分が受け取ったことをへりくだって表す謙譲語です。
それぞれの役割を意識して使い分けることが大切です。
.
ビジネスでのやさしい言い換え例
「くれる」をそのまま使うと少しカジュアルです
日常会話なら「くれる」で問題ありませんが、
仕事の場面では少しラフに聞こえることがあります。
そんなときは、
「くださる」に言い換えるだけで印象が変わります。
よく使う言い換えを見てみましょう
送ってくれる
→ 送ってくださる
教えてくれる
→ 教えてくださる
手伝ってくれる
→ 手伝ってくださる
連絡をくれました
→ ご連絡くださいました
こうして見ると、
「くださる」を使うだけで
ぐっとていねいな表現になりますよね。
自分が受け取ったときは「いただきました」
反対に、
自分が受け取ったことを伝えるときは
「いただきました」を使います。
資料をくれました。
→ 資料をいただきました。
このように、
相手の行動なのか、
自分の受け取りなのかで使い分けると自然です。
.
「くれる」を敬語にするときのコツ
まず「誰の行動か」を考えると分かりやすいです
「くれる」を敬語にするときは、
むずかしく考えなくても大丈夫です。
まずは、
誰の行動について話しているのかを考えてみましょう。
相手がしてくれたことを丁寧に言いたいのか、
自分が受け取ったことを丁寧に言いたいのか、
ここがいちばんのポイントです。
相手の行動なら「くださる」を選びます
相手のしてくれた行動に目を向けるときは、
「くださる」を使うと自然です。
先生がアドバイスをくださった。
上司が資料を送ってくださいます。
このように、
相手の動きをていねいに表したいときは、
「くださる」を選ぶと安心です。
自分が受け取ったなら「いただく」を使います
反対に、
自分が受け取ったことを伝えたいときは、
「いただく」を使います。
先生からアドバイスをいただいた。
資料をいただきました。
ここでは、
自分の受け取りをていねいに言っている形になります。
迷ったときは「くださる」を選ぶと無難です
どちらを使えばいいか迷うときは、
「くださる」を選んでおくと安心です。
相手の行動に敬意を向けた言い方になるので、
失礼な印象になりにくいからです。
とくに仕事の場面では、
「くださる」「くださいました」といった形がよく使われます。
日常会話なら「くれます」でも大丈夫です
かしこまりすぎない場面では、
「くれます」でも十分ていねいです。
友人が教えてくれます。
家族が送ってくれます。
このくらいのやわらかい丁寧さが、
ちょうどよいことも多いです。
場面に合わせて、
「くれます」「くださる」「いただく」を
使い分けていきましょう。
.





