ひとりで生きる女の覚悟|60歳で離婚を選んだ私の話

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「ひとりで生きる」と聞くと、
どこか強い覚悟や、特別な決断が必要なように感じるかもしれません。

でも実際には、
はっきりとした瞬間があったわけでも、
劇的な出来事があったわけでもなく、
気づけばその選択の前に立っていた、
そんな人も多いのではないでしょうか。

私自身、
「ひとりで生きよう」と強く決めた記憶はありません。
ただ、戻っても同じ気持ちになるだろう、
そう思う日が重なっていきました。

離婚という選択も、
強さから生まれたものではなく、
自分の人生をそのまま引き受けるしかなかった、
その延長線上にあったように思います。

この記事では、
ひとりで生きると決めるまでのこと、
失ったもの、
そして、気づけば増えていたものについて、
私自身の経験をもとに書いています。

どれか一つでも、
「自分のことかもしれない」と感じる部分があれば、
それだけで十分です。

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ひとりで生きる覚悟ができた瞬間

ひとりで生きる。

世の中には一人で生きる覚悟をした人はたくさんいて、それぞれに背景は違うと思います。

ずっと独身で生きる覚悟
長く付き合った彼と別れた時。
子どもたちが遠い街へと巣立った時。

そして私のように、
離婚して
長く結婚生活を送った末に家を出たあの日。

一人で生きる覚悟をする前には、世の中の一般的なレールに乗って生きていた自分を捨てる覚悟があり、私の平凡で愛ある幸せを願っている両親の想いを裏切ってしまう覚悟がありました。

そんな覚悟なんて、私は一生できない。
と思っていたのに、
覚悟とはまったく真逆な、日常の延長のような出来事の中で、気持ちはこわいほど静かで、「ああ終わったな」と悟ったことがきっかけでした。

もう進むしかない。
という静かな覚悟でした。

もっと自分を大切にしよう。
その言葉がなんども頭に浮かびました。

1人で生きる覚悟。
というか、

1人で暮らす。
1人で生活のすべてをまかなう。
頼るところは頼るけれど、最終的な決断は自分でする。

人の目や人の価値観は気にしない。
住むところが古いマンションになることも楽しむ。
雨ざらしで日照りの激しい駐車場。
車庫がない暮らしも受け入れる。

それに余りある自由と生きている充実感のために。
自分らしく生きるために。
今の自分を好きになるために。

なんて言ってみましたが、
結局それは、あとから考えて、あの時の気持ちを振り返っただけかもしれません。

家を出る決意をしたときは、結構余計なことは考えず、もうこの道しか私にはないと思って、ただ淡々と準備をしていった。

という感じでした。

.

ひとりで生きる女になって、失ったもの

ひとりで生きる女になると、
生活が劇的に変わるというよりも、
これまで当たり前だと思っていた前提が、少しずつ消えていきます。

それは、
「なくなった」とはっきり自覚できるものではなく、
あとから
「ああ、前はこれがあったんだな」
と気づくものばかりです。

ここでは、
ひとりで生きる立場になってから
多くの人が実感しやすい
具体的な「失ったもの」を整理します。

① 「結婚している人」として自動的に守られていた立場

結婚している、家族がいる、というだけで、
本人が何も言わなくても
社会の中では一定の“前提”が用意されています。

たとえば、

  • 急な予定変更でも、深く理由を聞かれない

  • 「家庭があるから大変ですよね」と察してもらえる

  • 判断に迷っても「ご主人と相談してから」で済む場面がある

ひとりで生きるようになると、
こうした前提は自然に消えます。

その結果、

  • なぜそう決めたのか

  • どうして今の選択をしているのか

一つひとつを自分の言葉で説明する必要が出てきます。

② 判断や責任を分け合える相手

生活の中には、
小さくても決断が必要なことがたくさんあります。

  • お金をどう使うか

  • この家に住み続けるか

  • 体調が悪いとき、どうするか

ひとりで生きる場合、
これらを誰かと自然に相談する相手はいません。

最終的に決めるのも、
その結果を引き受けるのも、すべて自分です。

自由ではありますが、
「決めなくていい立場」や「委ねられる相手」は
確実に失われます。

③ 「何かあっても、最終的には誰かがいる」という感覚

結婚しているときは、
意識していなくても
どこかでこう思っていることがあります。

  • 本当に困ったら、配偶者がいる

  • 大事なときは、二人で考えればいい

ひとりになると、
この前提はなくなります。

  • 病気になったとき

  • 老後の生活

  • 突然のトラブル

すべてを
「自分一人だったらどうするか」
という前提で考えなければなりません。

その分、現実的になりますが、
気持ちの上での“逃げ場”は少なくなります。

④ 説明しなくても通じていた、無意識の安心感

失ったものの中で、
いちばん気づきにくいのがこれです。

  • 自分が全部を背負わなくていい感覚

  • どこかで守られているという気持ち

  • 「まあ、なんとかなるだろう」という余裕

これは、
夫婦関係が良かったかどうかとは別の話です。

ひとりで生きる女になると、
この安心感は、
音もなく静かに消えていきます。

⑤ 社会の「標準」から外れた立場

結婚していること、家族がいることは、
今もなお社会では
一つの“標準”として扱われがちです。

そこから外れると、

  • 自分の生き方を説明する場面が増える

  • 無意識に比較される

  • 距離を取られたように感じることがある

こうした変化を感じる人も少なくありません。

.

私が離婚を決めたのは、60歳のときでした

私が離婚を決めたのは、60歳のときです。
それまで、離婚の危機は何度もありました。

若いころは、まだ娘が小さくて、
お砂場で遊ぶ小さな後ろ姿を見ながら、
「この子から父親を奪ってはいけない」
そう何度も自分に言い聞かせていました。

理解しようとし、応援してくれていた両親の存在も大きかったです。
娘を連れて、もう一度話し合うために夫のもとへ戻る車の中。
バックミラー越しに、
いつまでも二人で手を振り続けてくれている両親の姿を見たとき、
「だめだ。両親を悲しませてはいけない」
そう思って、また踏みとどまりました。

きれいごとでも、立派な理由でもありません。
私さえ我慢すれば、すべてがうまくいく
そう思い込んでいたのだと思います。

夫婦生活を続ける中で、
そんな場面は何度もありました。
けれど、そのたびに決断できなかった私がいました。

このまま年を重ね、
お互いが相手の助けを必要とするようになったとき、
はじめて一緒に過ごした時間に感謝する日が来るのかもしれない。
そんなふうに、未来を想像していた時期もあります。

でも、人の気持ちは不思議なものです。

60歳を過ぎたある出来事をきっかけに、
私は家を出ました。
娘はすでに結婚していて、
私が離婚することを理解してくれていました。
それも、大きな後押しになったと思います。

情の面では、夫を嫌いになったわけではありません。
だからこそ、置いていくという選択は、
私には到底できないと思っていました。

それでも、人生は思いがけない形で動きます。

あれほど一人暮らしに憧れていながら、
自分の人生には関係のないものだと思っていた暮らしが、
人生の後半になって、突然目の前に現れました。

この先の不安が、まったくないわけではありません。
それでも、
私が運命を変えるから大丈夫。必ずなんとかなる
そう思うようにしています。

自分でやるしかないことを、
ひとつずつクリアしていく中で、
「私にもできるんだ」という実感も増えていきました。

部屋は思いきって明るくして、
白いカーテンや照明、木目調のウッド風カーペット。
わくわくするものが増えるたびに、
自分のアトリエができていくような感覚があります。

それから、私には猫がいます。
今もすぐそばで、丸くなって眠っています。

だからでしょうか。
今は、この暮らしを手放せないなと思っています。

両親には、離婚したことを伝えていません

この年で離婚するなんて、
両親には言えませんでした。

母はもう80歳をとっくに過ぎていて、
今は、毎日をやっと追っているような暮らしです。
だから私は、
離婚したことは生涯内緒にしておこうと決めています。

父は数年前に他界しました。
私は、幸せな生活を続けている娘だと信じたまま、
旅立っていきました。

そのことを、
今さら裏切ることはできないと思ったのです。

熟年離婚をするときの壁は、
夫婦の問題だけではありません。

「人生の最後に、両親を悲しませてはいけない」
そんな思いが、
決断をさらに難しくすることもあります。

今、母は少し記憶があいまいな世界で暮らしています。
だからこそ、
私が「幸せな娘」でいることは、
疑われることなく、受け取られているのだと思います。

それが正しいかどうかは、
今もわかりません。

ただ、
母が安心して一日を終えられるなら、
私はそれでいいと思っています。

.

ひとりで生きると決めて、増えたもの

まず知っておきたいのは、
日本では「ひとりで暮らす」という生き方が、
もう特別なものではなくなっているということです。

日本全体の世帯のうち、
約3分の1(34%)が、ひとり暮らしの世帯だと言われています。
今では、家族で暮らす世帯よりも多い割合です。

この数字を見て、
少しほっとした方もいるかもしれません。

「ひとりで生きる」と聞くと、
どこか少数派のように感じてしまいますが、
実際には、同じような暮らし方を選んでいる人は
思っている以上にたくさんいます。

ひとりで生きるという選択は、
目立つものでも、特別に強い決断でもなく、
今の時代では、ごく自然な生き方のひとつになっているのです。

そう思えるだけで、
少し心が軽くなることもあります。

では、
そんなふうにひとりで生きることを選んだ人たちは、
暮らしの中で、どんなものが増えていったのでしょうか。

① 自分で決められる選択肢が増える

ひとりで生きると、仕事、住まい、暮らしのリズムや付き合い方など、
他人の意見より自分の価値観で決められる選択肢が増えます。

誰かの期待や価値観に合わせる必要がなくなり、
「今日はこうしたい」を自分で決められる回数が増えるのです。

この変化は、
迷いやためらいを減らし、
自分自身の考えを大切にする力につながります。

② 自分のペースで暮らせる時間

ひとりで生きることで、
時間に関する自由さが増します。

  • 朝の起きる時間

  • 食事のタイミング

  • 使うお金の優先順位

これらを自分のペースで決められるようになると、
毎日が少しずつ「自分に合ったリズム」になっていきます。

この“自分の暮らしペース”は、
他人と暮らしていたときには得にくいものです。

③ 感情を大切にする機会が増える

ひとりで生きると、
嬉しい気持ちも、疲れた気持ちも、自分で向き合う時間が増えます。
誰かに隠したり取り繕ったりする必要がありません。

自分の感情に正直になる経験が増えると、
少しずつ自分自身を理解する力も高まっていきます。

その結果、
「今日は休もう」
「これは自分に必要だ」
といった声を聞きやすくなるのです。

④ 「できた」が積み重なる感覚

ひとりで生きる生活の中では、

  • 新しい場所での生活を整える

  • 支払い・手続き・掃除を自分でやる

  • 決めたルールで暮らしを回す

という積み重ねが日常になります。

誰かに頼らずにできた体験が
自信や自立感につながります。

こうした「小さな“できた”」が積み重なることで、
自分自身への信頼感が育っていきます。

⑤ 人との関係を“自分で選ぶ”ようになる

ひとりで生きるようになると、
人付き合いの仕方も変わります。

無理につながらなくてもいい関係や、
自分が心地よいと感じる距離感を
自然と選べるようになります。

それは孤独ではなく、
関係性を自分で選び取る自由さです。

この変化が、
精神的な負担を減らしたり、
本当に大切な人との時間を深めたりする働きにもなります。

「増えたもの」は、無理に得た強さではない

ひとりで生きると決めたことで増えるものは、
「強くなった」という自慢にも、
「孤独でも平気」という無理にも似ていません。

それは、

  • 自分のペース

  • 自分の感情

  • 自分の選択

といった、
静かで確かな日常の感覚です。

ひとりで生きるという選択は、
自分の人生の責任を自分で引き受けることでもありますが、
同時に、自分を大切にする選び方でもあるのです。

とはいえ、ひとりで暮らすためにはどれくらいのお金が必要なんだろう。って1番に考えませんか。私の場合や、一般的な統計など、これからの参考になればとまとめた記事がこちらです。↓

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まとめ

ひとりで生きると決めるまでには、
人それぞれ、長い時間といろいろな事情があります。

強く決意した瞬間があったわけでもなく、
何かが劇的に変わったわけでもなく、
気づいたら、もう戻らない場所に立っていた。
そんな選び方も、きっと少なくありません。

失ったものも、確かにありました。
簡単には手放せなかった情や、
背負ってきた役割や、
誰かを思って我慢してきた時間。

それでも、
ひとりで生きると決めてから、
少しずつ増えていったものもあります。

自分の気持ちをそのまま受け取ること。
自分の暮らしを、自分で引き受けている感覚。
そして、完璧ではなくても
「この生き方でいい」と思える静かな納得。

ひとりで生きるという選択は、
特別な覚悟や強さが必要なものではありません。
誰かと比べる必要も、
正解を急いで見つける必要もないのだと思います。

今いる場所で、
自分の人生を自分の足で立っている。
それだけで、十分なのかもしれません。

この記事について

この記事は、筆者自身の体験や感じたことをもとに書いています。
離婚やひとりで生きる選択についての感じ方や状況は、
年齢・環境・家族構成・価値観などによって大きく異なります。

本文の内容は、
特定の生き方や選択をすすめるものではありません。
あくまで一つの考え方・体験談としてお読みください。

また、法律・制度・手続き・金銭面などに関する具体的な判断が必要な場合は、
専門機関や信頼できる窓口への相談をおすすめします。

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