「ああっ、またラグの上で…」
猫と暮らしていると、そんな冷や汗をかく瞬間に何度も出くわします。
特にふわふわのラグやカーペットの上で粗相されてしまうと、染み・ニオイ・掃除の手間が一気に押し寄せてきて、正直「もう無理…」と感じてしまうことも。
私自身も何度もラグを洗い、買い替え、途方にくれたことがあります。
でも、猫の気持ちや環境、そしてラグの素材や敷き方を見直すことで、少しずつ対処法が見えてきました。
今回は、そんなわが家の実体験をもとに、「やられた直後の対処法」から「ニオイや染みを残さない工夫」「粗相を繰り返させないための予防策」までをまとめました。
「怒りたくないけど、心がつらい…」そんな気持ちが、この記事で少しでも軽くなりますように。
猫の粗相、なぜラグの上でしてしまうの?
「トイレはちゃんとあるのに、なんでわざわざラグの上で…?」
そう思ってしまうのは当然。でも実は、猫にとって“ラグの上”は粗相しやすい場所のひとつなんです。
よくある原因|トイレ環境・ストレス・体調のサイン
猫が粗相してしまう背景には、いくつかのパターンがあります。
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トイレが汚れていた/気に入らない
→ 砂が合わない・場所が落ち着かないなどでトイレを避ける猫は多いです。 -
ストレスや不安からくるマーキング・行動変化
→ 来客、模様替え、引っ越し、飼い主の長期不在など…
環境の変化にとても敏感なのが猫です。 -
加齢や体調不良、病気の可能性
→ 尿路系の不調(膀胱炎・結石)や高齢猫の排尿コントロールの問題も。
気になるときは早めに動物病院で相談を。
猫が選びやすいのは「やわらかくて吸水性のある場所」
ふかふかのラグ、やわらかいクッション、布団の端…
これらはすべて「猫が粗相しやすい場所」として知られています。
なぜかというと、
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足ざわりが安心感につながる
(トイレと似た感覚) -
においが残りやすい場所は、繰り返しやすい
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吸水性がある=広がりやすい=掃除が大変に…💦
つまり、ラグ自体が“誘ってしまう素材”である場合も多いのです。
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応急処置|やられた直後にすべき3つのこと
猫がラグの上で粗相してしまった…
ショックで固まりたくなる気持ち、よくわかります。
でも、ニオイや染みを防ぐカギは「とにかく早く動くこと」なんです。
ここでは、粗相に気づいてすぐにやるべき応急処置3ステップをご紹介します。
① まずは押さえるように、しっかり吸い取る
まず最初にやることは、とにかく水分を吸い取ること。
ティッシュやキッチンペーパー、いらないタオルなどを使って、粗相の場所を**“押さえるように”**優しく吸い取りましょう。
ここでやってしまいがちなのが「ゴシゴシこする」こと。
これをやると、汚れがラグの奥に入り込んでしまい、ニオイもシミも落ちにくくなる原因に。
ポイントは、
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広がらないように外側から内側へ吸い取る
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ペーパーが湿らなくなるまで何度か繰り返す
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汚れたペーパーはすぐにビニール袋に入れて密閉
② 中性洗剤+ぬるま湯で“トントン洗い”
次に行うのが「洗浄」ステップ。
市販の中性洗剤(台所用などでOK)を少し薄めて、柔らかい布に含ませ、“トントン”と軽くたたくように汚れ部分を拭いていきます。
ポイントは、
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こすらない
(繊維を傷める&ニオイが奥に沈む) -
洗剤を使いすぎない
(洗剤が残ってもニオイの原因に) -
全体に広がらないよう、範囲を限定して作業する
ラグの種類によってはシミが残る可能性もあるので、目立たない場所で一度テストしてからがおすすめです。
③ 乾いたタオルで水分オフ→ドライヤー送風で乾燥
最後は「しっかり乾かす」ことが大切。
濡れたまま放置すると、雑菌が繁殖してニオイが悪化してしまうんです。
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乾いたタオルでトントンと水分を吸収
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その後、ドライヤーの送風モード or 弱温風でしっかり乾燥
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表面が乾いたら、裏面も湿っていないか確認
完全に乾くまで、猫がその場所に戻らないように注意しましょう(再発のもとになります)
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ニオイが残る…そんなときの対処法&NG行動
応急処置をしたのに、なんだかまだニオう…
そんなときは、しっかり“アンモニア臭対策”をしてあげる必要があります。
猫はとても嗅覚が鋭い動物。
人間には感じにくいニオイでも、「あっ、ここにしたことある」と記憶が蘇り、同じ場所で繰り返す原因にもなってしまうんです。
重曹+クエン酸スプレーで分解&中和
ニオイの元となるアンモニア臭はアルカリ性。
これを中和・分解してくれるのが、酸性のクエン酸です。
重曹は消臭・吸湿・軽い研磨作用があり、ニオイ取りの相棒的存在!
▶ 簡単!自作スプレーレシピ
✔クエン酸…小さじ1
✔水…100ml
✔好みで重曹(※別容器で使用推奨)
※ クエン酸+重曹を一緒に入れるとシュワシュワ反応してすぐに効果が消えるので、使う直前に混ぜるか別々に使うのが◎
▶ 使い方のコツ
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クエン酸水スプレーをシュッとひと吹き(表面に軽く)
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乾いたタオルでトントンと押さえる
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重曹を上からふりかけて放置→掃除機で吸い取る
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しっかり乾かして完了!
香りでごまかすのではなく、「ニオイの元を分解する」のが大切です。
市販のペット用消臭スプレー、効果ある?
市販の消臭スプレーも、成分と使い方を理解すれば十分頼れる存在です。
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ペット用はアルコール不使用&安全性重視のものが多い
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「アンモニア臭対応」「バイオ消臭」などの表記があると安心
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拭き取り後の仕上げスプレーとして使うと効果的
\わが家で使っているのは…/
無香料タイプの消臭剤。香りでごまかさないから、猫もイヤがらず使いやすい!
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やりがちだけどNG!逆効果になりやすい行動とは?
❌ 香水や芳香剤をかける
→ 強い香りは猫にとって不快&ニオイが混ざって悪化することも
❌ 熱湯や漂白剤をかける
→ 生地を傷めるだけでなく、ニオイが「焼き付く」原因に…
❌ 完全に乾かさず放置
→ 乾ききらない部分から雑菌が発生し、数日後にニオイがぶり返すことも…
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洗えないラグ・カーペットはどうする?
「洗えたらいいのに…でもこのラグ、丸洗い不可なんです」
そんな声、ほんとによく聞きます。
実際、オシャレなラグやウール素材などは自宅での丸洗いが難しいものが多いですよね。
でも大丈夫。洗えなくても、工夫次第でニオイやシミを抑えることは可能なんです。
もちろん、猫ちゃんは粗相だけじゃなく毛玉を吐いてしまう事も多いもの。対策を知って、心地よい関係を築いて下さいね。
部分洗い+拭き掃除+陰干しが基本
まずは、前のステップで紹介した
「中性洗剤でトントン洗い → しっかり吸水 → クエン酸&重曹で消臭」を丁寧に。
さらに、表面だけでなく裏側にも湿気が残っていないかチェックしましょう。
乾かすときのポイント:
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陰干しでじっくり
(直射日光は色落ち・生地ダメージの原因に) -
部分的に乾かす場合は、扇風機 or ドライヤー送風で風を当てる
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可能ならラグの端をめくって立てかけ、空気を通すようにする
「乾いたと思ったのに、数日後にまたニオイが…」というのは、内部が乾ききっていないケースが多いんです。
ニオイ・シミが気になる部分は“カバー”で対処もアリ
どうしても残ってしまった場合は、見た目と心のリカバリーとしてこんな方法も◎
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✅ 同系色のタイルカーペットを上に敷く
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✅ ペット用爪とぎ麻マットでカバーしつつ再発予防にも
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✅ その部分だけ取り替え可能なパッチタイプラグに切り替える
わが家でも、粗相跡の上にタイルマットを敷いて、
「もう見たくない…」というストレスから解放されたことがあります。
🧠 メンタル面でも「傷を隠す」ってすごく大事
ラグのシミは、ふとしたときに目に入って気持ちが落ち込んでしまう原因に…。
完全に元通りじゃなくても、“今の自分と猫が心地よく過ごせる”環境を整えることが何よりの回復策なんです。
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再発防止の工夫|猫も人もラクになる5つの方法
一度ラグの上で粗相されると、どうしても
「また同じ場所でやられたらどうしよう…」と不安になりますよね。
でも、猫の気持ちや環境を少し見直すだけで、再発はぐっと減らせるんです。
ここでは、わが家で実践して効果を感じた再発予防の工夫5つをご紹介します。
✅① トイレは“清潔&静か”が大原則!
猫はとてもきれい好き。
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トイレの砂が汚れている
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においが残っている
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音や振動が気になる場所にある
などの理由で、**「ここはイヤ」→ラグで…**という行動につながることがあります。
🚽 毎日1回以上の掃除+週1の丸洗いを目安に、トイレ環境を見直してみましょう。
✅② ストレスサインを見逃さない
粗相は「イライラ」「不安」「注目してほしい」など、猫の心のサインでもあります。
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引っ越しや模様替え
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飼い主の不在時間が増えた
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新しいペット・家族が増えた
など、環境の変化が重なると粗相が増える傾向に。
🧠 スキンシップやいつものルーティンを大切にして、猫が落ち着ける時間を意識してあげましょう。
✅③ 粗相の“ニオイ残り”は徹底的に消す
猫は「この場所でトイレをした」というにおいの記憶を頼りに行動する動物。
完全に消臭しないと、「ここまた使える!」と思って繰り返すことも。
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クエン酸+重曹のW消臭
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ペット用消臭スプレーで仕上げ
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消臭後、しっかり乾かす
ニオイを完全に消すことは、再発防止の第一歩です。
✅④ ラグを“快適すぎるトイレ”にしない工夫
猫にとって、ふわふわのラグは**“快適な排泄スポット”に感じてしまう**ことも。
特に長毛種や高齢猫では、「足ざわりのいい場所」を選びがち。
→ 毛足が短くて、ひんやりした素材のラグに変える
→ あえて“寝床以外の場所”にラグを敷かない
わが家でもラグの素材を変えたことで、狙われる回数が激減しました。
✅⑤ 留守番中や夜は“一時的にラグを撤去”も選択肢
「いつも決まった時間にやられる…」というパターンがあるなら、
その時間帯だけラグを外しておくというのも、意外と効果的。
ちょっと面倒ではありますが、
「またやられた…」という心のダメージを防ぐにはとても有効です。
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わが家の“粗相対策ラグ”ビフォーアフター
何度もラグの上で粗相され、「もう無理かも…」と思っていた頃。
思いきってラグの素材と敷き方を見直したことが、わが家の小さな転機になりました。
🐾 Before|ふわふわラグに粗相→洗濯地獄の日々
もともと使っていたのは、ふかふかで肌ざわりのいいフランネル素材のラグ。
猫も気に入っていたようで、よく真ん中で寝ていたのですが…
ある日、そこに粗相されてしまい大パニック。
慌てて洗うも、染みとニオイが落ちず、何度も洗濯機へ。
それでも完全には取れず、結局処分することに…。
正直、ラグを見るたびに「またやられたら…」とビクビクしていました。
🐾 After|素材チェンジ+部分敷きでストレス激減!
【公式】ラグタス タイルラグ てくてく肉球 刺繍 50×50cm 厚み約9mm 1枚 10枚 20枚 30枚 40枚 イエロー グリーン ブラウン ダークブラウン ベージュ グレー ネイビー ブラック ローズピンク
そこで選んだのが、毛足が短くて掃除しやすい「タイルカーペット」と「麻マット」の組み合わせ。
✔汚れてもその部分だけ外して洗える
✔においが残りにくく、猫も落ち着く
✔部屋の一部にだけ敷く“部分ラグ”にすることで、狙われにくくなった
おしゃれ感は少し減ったけれど、
「掃除しやすさ」と「心の平穏」には代えられない!
いまでは、麻マットの上で香箱座りしている猫を見て、
「やっぱりこういう環境づくり、大事だったな」としみじみ感じています。
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まとめ|怒らなくていい工夫を、ひとつずつ
猫がラグの上で粗相してしまうのは、
決して“わざと”でも“反抗”でもありません。
もしかしたら、
「ちょっと不安だよ」「こっちを見て」そんな小さなSOSかもしれないのです。
怒っても、片付けても、モヤモヤが消えないなら…
「怒らなくて済む暮らし方」に切り替える工夫を、ひとつずつ始めてみませんか?
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素材を見直す
-
敷き方を工夫する
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お互いが気持ちよく過ごせる場所を見つける
そんな小さな選択の積み重ねが、猫との信頼を育ててくれるのだと思います。
「またやられた」じゃなくて、
「もう大丈夫」と言える暮らしに変えていけたら。
この記事が、そのきっかけになりますように。
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