文章の中でふと手が止まる、
「出来ず」「出来づ」の違い。
大人になってからのほうが、
かえって自信がなくなることもあります。
この記事では、
よくある迷いポイントを一つずつ整理しながら、
「ず・づ」の使い分けをやさしく解説します。
まず答え|「出来ず」が正解。「出来づ」は間違いです
最初に、答えからお伝えします。
-
⭕ 出来ず
-
❌ 出来づ
正しいのは 「出来ず」 です。
「出来づ」という表記は、日本語として誤りになります。
実は、間違える人はかなり多い
この「出来ず/出来づ」の迷い、
実は あなただけではありません。
ブログやSNS、
仕事のメールやレポートなどを見ていると、
「出来づ」と書かれている例は意外とよく見かけます。
体感的には、
👉 3人に1人くらいは一度は迷っている
それくらい、よくある間違いです。
なぜ「出来づ」と書いてしまうのか
理由はとてもシンプルです。
-
「近づく」「気づく」など
→ 「づ」を使う言葉を普段から見ている -
「でき+ず」が
→ 見た目だけだと「できづ」に見えてしまう -
変換候補に
→ それっぽい形が出ることがある
つまり、
感覚的に引っぱられてしまうだけ。
日本語が苦手だから、
勉強してこなかったから、
という話ではありません。
.
結論|迷ったら「ず」でOK
ここからは、
もう迷わなくなるための ルールの話です。
結論はこれだけ。
👉 否定の意味(〜しない)なら、必ず「ず」
-
出来ず(できない)
-
言えず(言えない)
-
行かず(行かない)
「づ」になることはありません。
迷ったら「ない」に置き換える
いちばん確実で、覚えやすい方法です。
「〜ない」に言い換えられる?
-
できず → できない → ⭕
-
言えず → 言えない → ⭕
-
行かず → 行かない → ⭕
言い換えられたら、
👉 その時点で「ず」確定。
逆に、
「できづ → できない」とはならないので、
「づ」はここで弾かれます。
.
「ず」はこう使う|いちばん出番が多い
「ず」は、日本語の中でも
とにかく出番が多い言葉です。
理由は、
「〜しない」という否定を一言で表せるから。
文章を書いていると、
-
できない
-
行けない
-
言えない
こうした否定の表現は、必ず出てきます。
その「ない」を、
少し文章寄り・落ち着いた形にしたのが「ず」です。
「ない」と「ず」の関係
| 話し言葉 | 文章でよく使う形 |
|---|---|
| できない | できず |
| 行かない | 行かず |
| 食べない | 食べず |
| 言えない | 言えず |
👉 意味は同じ
👉 言い方が少し文章向きになるだけ
動詞につけるだけ。形は変わらない
「ず」の使い方は、とてもシンプルです。
| 動詞 | 「ず」をつけた形 |
|---|---|
| 行く | 行かず |
| 食べる | 食べず |
| 言える | 言えず |
| できる | できず |
👉 どの動詞についても「ず」の形は変わりません。
-
❌ 行かづ
-
❌ 言えづ
にはなりません。
.
「づ」はいつ使う?|出番はここだけ
「づ」は、
使う場面がかなり限られています。
👉 否定(〜しない)では使いません。
「づ」は単語の一部として使う
「づ」が出てくるのは、
最初から「づ」が含まれている言葉だけです。
| 言葉 | 意味 |
|---|---|
| 近づく | 距離が縮まる |
| 気づく | 気がつく |
| 手づくり | 手で作ったもの |
※ どれも
👉 否定の意味ではありません
「ず」と「づ」の役割の違い
| 役割 | 使うのはどっち? | 例 |
|---|---|---|
| 否定(〜しない) | ず | できず・行かず |
| 単語の一部 | づ | 気づく・手づくり |
まとめ|もう迷わなくて大丈夫
-
正解は 「出来ず」
-
「出来づ」は誤り
-
否定の意味なら ず
-
づは単語専用
ここまで分かれば、
「ず・づ」で手が止まることは、もうありません。
.
「出来ず」と「できず」の違いは?どっちを使えばいい?
結論から言うと、
意味は同じで、間違いではありません。
違うのは、
👉 見た目の印象と使われやすい場面です。
まずは違いを一覧で
| 表記 | 印象 | 向いている文章 |
|---|---|---|
| 出来ず | かため | 公的文書・説明文 |
| できず | やわらかい | ブログ・日常文 |
👉 意味の違いはありません。
「出来ず」は、少しかための表現
「出来ず」は、
漢字が入るぶん、少しかしこまった印象になります。
-
手続きが出来ず、受付できませんでした
-
条件を満たせず(※出来ずでも可)
公的な文章や、
説明文・案内文では見かけやすい表記です。
「できず」は、読みやすくて自然
一方の「できず」は、
やわらかく、読みやすい印象。
-
うまく説明できず、話題を変えた
-
緊張して言葉が出てこなかったため、返事ができず…
ブログやエッセイ、
日常的な文章では こちらがよく使われます。
迷ったら「できず」でOKな理由
実は今の日本語では、
-
ひらがな表記のほうが
→ 読みやすい
→ 圧がない
→ スマホで流し読みしやすい
という理由から、
「できず」を選ぶ人が多いです。
👉 迷ったら「できず」で問題ありません。
まとめ|違いは「意味」ではなく「雰囲気」
-
出来ず/できず
→ 意味は同じ -
違うのは
→ 文章のかたさ -
ブログや日常文なら
→ 「できず」がおすすめ
ここまで分かれば、
「漢字にするべき?ひらがな?」で
手が止まることもなくなります。
.
1秒で判断できる覚え方
-
「〜ない」に言い換えられる → ず
(できず=できない/言えず=言えない) -
表記で迷ったら → できず(ひらがな)
※ 意味は「出来ず」と同じ。読みやすいほうでOK。 -
「づ」は単語専用
(気づく・近づく など)
👉 迷ったら
「できず」+「ず」
これで間違いありません。
.
よくある質問
Q:学校ではどう習いますか?
学校では、
「ず」は否定を表す言葉として習います。
-
行かず
-
食べず
-
できず
というように、
「〜しない」という意味のときは「ず」
と覚えるのが基本です。
一方で「づ」は、
-
気づく
-
近づく
など、
単語として丸ごと覚える言葉として出てきます。
👉 学校の考え方でも
「出来づ」は正しくありません。
Q:公的文書では?
公的文書や案内文では、
-
出来ず
-
行えず
のように、
漢字を使った表記が選ばれることが多いです。
ただし、
-
出来ず
-
できず
どちらも意味は同じで、誤りではありません。
👉 ブログや日常文なら
「できず(ひらがな)」で問題なし
👉 公的・事務的な文章なら
「出来ず」でもOK
という使い分けで大丈夫です。
Q:変換ミスが不安なときは?
いちばん確実なのは、これです。
一度「〜ない」に言い換えてから書く。
-
できない → できず
-
行かない → 行かず
それでも不安なときは、
-
ひらがなで 「できず」 と書く
-
変換に頼らず、自分で打つ
これだけで、
「できづ」となる事故はほぼ防げます。
.
コラム|「ず・づ」だけじゃない。実は「じ・ぢ」も迷われやすい
「ず・づ」で迷う人は、
実は 「じ・ぢ」でも同じように迷いやすい 傾向があります。
たとえば、
-
縮む → ちぢむ
-
続く → つづく
どちらも、
音だけで考えると判断しにくい言葉です。
これは、日本語が
「音」と「表記」が必ずしも一致しない言語だから。
そのため、
感覚だけで書こうとすると
誰でも一度は間違えます。
でも今回の「出来ず/出来づ」と同じで、
ルールを一度整理すれば、必要以上に悩まなくて大丈夫。
迷うのは、あなたが不注意だからではありません。
それだけ、日本語が繊細なだけなのです。
※ こうした日本語の迷いが気になる方は、
大人が楽しく学べる本を
手元に一冊置いておくと安心です。
子供向けですが、気になるところだけ拾い読みできて、親子で楽しめますよ。
![]()
10才までの基礎がため 間違いやすい日本語1000 きっずジャポニカ・セレクション [ 曽根 脩 ]
.
まとめ|「ず・づ」で、もう迷わなくて大丈夫
「出来ず」「出来づ」「ず」「づ」――
一見ややこしく見えますが、ポイントはとてもシンプルです。
-
正しい表記は 「出来ず」「できず」
-
「出来づ」「できづ」は誤り
-
否定の意味(〜しない)なら「ず」
-
「づ」は単語の一部として使うだけ
意味やルールが分かれば、
もう書くたびに立ち止まる必要はありません。
迷ったときは、
「〜ない」に言い換えられるかどうか
それだけ確認すれば大丈夫です。
日本語は、知っているかどうかで
不安になる場面が多い言葉。
でも一度整理してしまえば、
安心して使えるようになります。
この記事が、
「これで大丈夫」と思える小さな助けになれば嬉しいです。
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この記事について
本記事は、日本語表記の一般的な使い分けや考え方を
分かりやすく伝えることを目的とした解説記事です。
学校教育・公的機関・専門分野などで
厳密な表記ルールが定められている場合は、
そちらの指示や公式資料を優先してください。
また、文章の目的や文脈によって
表記の選び方が変わることもあります。
あくまで
日常文・ブログ・一般的な文章を書く際の目安
としてご活用ください。




