異動先に「お菓子いらない」ってアリ?悩んだ私の記録
「異動のあいさつ、どうしよう…」
「やっぱりお菓子って持っていくべき?」
異動が決まったとき、真っ先に浮かんだのが“職場のお菓子問題”でした。
これまでに何度か異動を経験してきたけれど、毎回悩んでいたのがこの“お菓子を配るかどうか”という小さなマナー。
配らなかったら非常識?
でも、関係性もできていない新しい職場に、いきなりお菓子を配るってどうなんだろう…?
正直、気を遣いすぎて疲れていた私にとっては、「いらないと思われてたらどうしよう」という不安も大きくて。
この記事では、異動時に「お菓子を配らない」選択をした私の体験と、まわりの声、そして後悔しないために意識したことをまとめています。
人間関係や職場の雰囲気って、とても繊細で個人的なもの。
だからこそ、「自分にとってムリのない選択をしてもいい」という安心感につながる記事になれば嬉しいです。
異動=お菓子を配るのが“常識”?|その理由と背景を考えてみた
異動時にお菓子を配るという習慣は、実は“礼儀やマナー”というより、職場内での円滑な人間関係を築くためのちょっとした配慮として根付いているようです。
新しい部署での第一印象をよくしたい。これから一緒に働く人たちに「よろしくお願いします」という気持ちを伝えたい。
そんな思いから、ちょっとした手土産代わりにお菓子を配るという風習が、長年続いてきたのかもしれません。
でも最近では、
「配らなかった」
「むしろ配らなくてよかった」という声も増えてきています。
実際、「もらっても困る」という人もいるし、そもそも“お菓子=仲良くなる”わけではない、という意見も。
つまり、「お菓子を配るのが常識」というのは、全員にとっての正解ではないということなんですよね。
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みんなはどうしてる?“お菓子なし”のリアルな割合
「異動時にお菓子を配るかどうか」は、実は意見が分かれるテーマです。ある社内アンケート調査風のデータでは、こんな傾向が見られました。
- 異動先にお菓子を持参した人
…約58% - お菓子を持っていかなかった人
…約42%
また、お菓子を配らなかった人に対する印象については、次のような声がありました。
- 「特に気にならない・自由だと思う」
…約64% - 「少し気になるが、特に問題ではない」
…約23% - 「非常識だと思う」
…約13%
意外と「配らないのもアリ」という価値観が広がってきていることがわかります。
「自分だけが“変”と思われたらどうしよう…」と不安になる気持ちは自然ですが、案外みんな寛容なのかもしれません。
「配らなかった」人たちのリアルな本音と職場の反応
異動先にお菓子を持って行かなかった人たちの声を聞くと、意外と「あれ?大丈夫だったかも」という感想が多くありました。
実際に配らなかった人の体験談では:
-
「お菓子のことは誰からも触れられなかった」
-
「逆に“気を遣わなくていい人”って思われた」
-
「忙しそうな職場だったので、かえって好印象だった」
といったポジティブな反応が少なくありません。
とはいえ、少数ながらこんな声も。
-
「ちょっと浮いた感じがした」
-
「“常識がない”と思われたかもとモヤモヤした」
つまり、その場の空気や職場の文化によって、感じ方は人それぞれということ。
大切なのは、自分が納得して選べたかどうか。
まわりの反応に振り回されすぎないように、自分の気持ちも大事にしたいところです。
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配らなかった私の場合|後悔より気楽さが残った
私自身もある異動のとき、「今回は配らないでみよう」と決めました。
理由はシンプル。 「職場の雰囲気的に、必要ない気がした」から。
新しい部署はあまりおしゃべりもなく、淡々と業務をこなす雰囲気だったので、配ることで気を遣わせるのもな…と思ったのです。
結果、どうだったか?
誰からもお菓子について触れられず、逆にとても気楽でした。 むしろ、「この人はムダな気を遣わない人なんだな」と思ってもらえた気もします。
もちろん、ちょっと気にはなりました。 「やっぱり配ったほうがよかったのかな…」と。 でもそれも最初の数日だけで、仕事が始まれば関係ないことでした。
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「配らない選択」を後悔しないためにできる工夫
お菓子を配らないこと自体は問題ないとしても、気になるのは「それで悪印象を持たれないか?」ということ。
そこで私がやってよかったと感じた“配らない代わりにできる工夫”を紹介します。
1. 挨拶はしっかり丁寧に
お菓子を配らなくても、「感じがいい人」と思ってもらえるように、 最初の挨拶は明るく、丁寧にしました。
「本日からこちらでお世話になります。どうぞよろしくお願いします」と一言そえるだけで、印象はずいぶん変わります。
2. 無理に距離を詰めようとしない
お菓子が“会話のきっかけ”になることもありますが、無理に距離を詰めようとしないことも大切。
最初は“感じのいい人”で十分。 仕事を通して少しずつ信頼関係ができていくので、焦らなくても大丈夫です。
3. 自分の中で「これは選択だ」と決めておく
「今回は配らない」と自分の中でしっかり決めておくと、あとから気持ちがブレにくくなります。
「やらなかった自分はダメだったかも」と思うよりも、「私はこういう選択をした」と思えたほうが、心の安定にもつながります。
こんな場合は“あえて配らない”のもアリかも
次のような状況に当てはまる場合は、お菓子をあえて配らないという選択が、むしろ自然かもしれません。
- 新しい部署が大人数で、誰に渡せばいいか曖昧
- 忙しい現場で、お菓子を配る時間や場面が取りづらい
- そもそも他の人も配っていない雰囲気
- オフィスに飲食物の持ち込みが制限されている
- 清掃や製造系など、手が汚れる職種で衛生上好まれない
このような場合、「お菓子を持ってこない人=非常識」にはなりにくいですし、配らないことのほうがスマートな対応になることもあります。
一律に「配らなきゃ」と思わず、その場の空気をよく観察することが大切です。
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ちなみにお菓子以外で配るなら?|センスよく印象に残るちょっとしたもの
「お菓子を配るのは気が進まないけど、なにかしら挨拶がわりのものは渡したい」 そんなときは、お菓子以外の“ちょっとしたもの”を検討してみてもいいかもしれません。
以下は実際に使われている例です。
■ 消耗品系(実用的でありがたい)
- ハンドクリームのミニサイズ
- 除菌シートやウェットティッシュ
- ボールペンやふせんセット
お菓子よりも実用的で、「仕事で使えるもの」は意外と喜ばれることもあります。
■ 季節のプチグッズ(センス重視)
- 夏ならポケット扇子、冬ならカイロ
- 花粉の時期はマスクやティッシュ
季節感のあるものは「気が利く人」という印象を持たれやすいアイテム。
■ コーヒーや紅茶のティーバッグ
「飲み物なら好き嫌いが分かれにくい」ということで、個包装のドリンク系も人気。カフェインレスやハーブティーなど、相手にあわせて選べるとさらに好印象です。
ただし、あくまでも“全員に行き渡る”“個包装である”“負担にならない量”がポイント。 職場によっては「逆に気を遣わせる」と感じる人もいるので、様子を見ながら選びましょう。
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お菓子にこめる“気持ち”を別の形で伝える方法
「やっぱり何かしら“気持ち”を伝えたいな」と思ったときは、お菓子以外の方法でその思いを届けるのもひとつの手。
たとえばこんな方法があります。
■ 手書きの一言メッセージ
ちょっとしたメモやふせんに「本日からよろしくお願いします」と書くだけでも印象はやわらかくなります。
メッセージカードのような改まったものではなく、あくまでラフに。机の上にふせんでひと言添えるくらいがちょうどいいかもしれません。
■ 簡単な挨拶メール
「お世話になります。今日から◯◯課に異動してまいりました○○です。どうぞよろしくお願いします」といった内容を、グループメールや共有チャットで送っておくのも◎。
丁寧だけど堅すぎず、仕事に前向きな姿勢が伝わると好印象です。
■ 名刺や自己紹介の配布
職場の文化によりますが、軽く自己紹介メモを用意しておくのもひとつの方法。名前の読み方や業務内容、得意分野などを簡単に書いておくと、相手も話しかけやすくなります。
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配ってよかったケースもある|選ぶときの判断ポイント
「配らない」という選択が増えてきているとはいえ、やっぱり「配ってよかった」という声も確かにあります。
特にこんな場面では、お菓子が会話のきっかけになったり、場をやわらかくしてくれたという声が多く聞かれました。
- 小規模な部署で人数が少ない
- もともと人間関係が温かい雰囲気だった
- 異動前から知っている顔ぶれがいる
- お菓子好きな人が多いと聞いていた
また、「あのときお菓子を配っておけばよかったかも」と後悔した人は、 「渡すか迷ったけど決めきれず、そのまま何もしなかった」というパターンが多かった印象です。
迷ったら、次のような“判断基準”をもとに選ぶと後悔が減ります。
判断ポイント:
- 自分が配っても違和感がないか?
(無理してないか) - 職場の雰囲気に合っているか?
(堅い?ゆるい?) - 配ったあと、気持ちがラクになりそうか?
(後悔しそう?)
その答えが「YES」なら、配る価値はじゅうぶんあります。
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結論|いちばん大事なのは「自分が気持ちよく働ける選択」
お菓子を配るか配らないか。 正解は、たぶん“その人と、その職場による”のだと思います。誰かが配っていたから、やらなきゃいけない。 配らなかったら非常識かも。
そんな風にまわりに合わせすぎると、自分の気持ちが後回しになってしまいがちです。
だからこそ、いちばん大切なのは 「自分が気持ちよく異動先で働けること」。
配ることが気持ちの整理になるなら、それも素敵なこと。 配らなくても堂々としていられるなら、それも立派な選択です。
小さな“気配り文化”に振り回されず、自分の選択を自分で肯定できる。 そんな異動のスタートが切れますように。
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